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「M&Aによる事業承継講座」その12

M&Aアドバイザーなどの事業者は何を基準に選ぶべきか

M&Aアドバイザーなどの事業者は何を基準に選ぶべきか

ひとくちにM&A事業者といっても、さまざまな形の事業者がいます。M&Aアドバイザーや仲介会社はもちろん、公認会計士(監査法人)、税理士(税理士法人)、金融機関、公的支援機関もM&Aの仲介を行っています。一般的には、やはりM&Aアドバイザー、仲介会社へ依頼することが多いようです。 今回は、M&Aアドバイザーや仲介会社を選ぶ際の基準、ポイントについて解説していきます。

なぜM&A業者の手を借りる必要があるのか?

中小企業などの経営者にとって最後にして最大の仕事は、自分の会社の将来をどうするか、といった事業承継の問題です。

事業承継には、親族への「親族内承継」、役員・従業員などへの「親族外承継」、他者に売却する「M&Aによる第三者への承継」の3つの方法があります。

中でも「M&Aによる第三者への承継」の場合、“買手という第三者”が対象となるものですから、多くの困難を伴うことになります。

そのためこの手段をとる場合、M&Aアドバイザーや仲介会社といった事業者に依頼することになります。

M&A事業者を選ぶ際の基準とポイント

経営者にとってM&Aは、いわば最後の集大成になるわけですから、何としても成功させなければなりません。そのためには、M&A事業者選びも慎重に行いたいものです。

事業者選びの重要な基準、ポイントは「相性」と「実績」です。

「相性」

M&A事業者を選ぶ基準やポイントのひとつは、自分の会社との「相性」です。

特に、経営者はもちろん、実際にM&Aを担当する人との相性が重要です。

M&Aを成功に導くには、M&A全体としての最適化が大切です。

そのためには、会社の売上・利益や資産、自社の強みなどの公表しやすい情報だけでなく、負債や保証、担保、自社の弱み、訴訟問題などのネガティブな情報もつまびらかにしなければなりません。

このようなことは、強い信頼関係やパートナーシップがなければなかなかできないことです。

M&Aを考えた時、手始めにネットなどで事業者の情報を調べますが、ネットなどで調べただけでは、相性がいいか悪いかなどわかるはずもありません。

実際には、問い合わせることから始まり、面談を重ねる中でパートナーとなり得る相手なのか、判断ができるようになるわけです。

安心できるパートナーか?見極めるときにチェックすべきこと

相性のよし悪しも、個人差がありますから一概に判断はできませんが、M&Aの視点からいえば、まず、聞き上手であるか否か。

クライアントの要望や悩みなどを真剣に聞いてくれる相手であるか、そして、クライアントの問いに的確に答え、話をスムーズに運ぶ会話のテクニックがあるかです。

会話のテクニックがあるということは、M&A交渉に際しても、有利に運ぶ可能性が大きいので特に重要なポイントです。

ただし、話し好きという場合には注意が必要です。

言葉が過ぎるようであれば、守秘義務の面から問題が出てくることも考えられますから、そのあたりの見極めは非常に重要です。

さらにクライアントの気持ちを推測できること、洞察力があることなども押さえておきたいポイントとなります。

「実績」

次に、M&A事業者を選ぶ際の基準やポイントとなるのはやはり「実績」です。

その事業者が、今までどれほどのM&Aを手掛けてきたのか、どういった方面に強いのか、経験やノウハウをどの程度持ち合わせているのかを、会社だけでなく担当者となる社員についても問い合わせておく必要があります。

実際に交渉に当たるのは、専任の担当者である社員ですから、当該社員が、どれほどの経験、知識、ノウハウを持ち合わせているのか、またどのようなM&Aを専門にしていてどのくらいの成約数があるのか、ということは非常に大切なポイントです。

とはいえ、どのくらい成約数があればいいかがわからない場合、ひとつの目安としては、ひとり当たりの累積成約したM&A数が、5〜10件ほどの社員であれば問題ないようです。

M&A事業者を選ぶそのほかの基準やポイント

M&A事業者を選ぶ際のその他のポイントとして、まず「明確な報酬体系」かどうかということ。

一般的な報酬体系としては、レーマン(リーマン)方式(5億円以下=5%、5億円超10億円以下=4%、10億円超50億円以下=3%、50億円超100億円以下=2%、100億円超=1%)による場合が多いので、これがひとつの判断基準にもなります。

また、ほかの専門家との幅広い「ネットワーク」があるか、クライアントの事業についての「業界情報」に明るいかといったこともポイントになります。

まとめ

経営者にとってM&Aのような複雑な手続きを要する場合、どのような M&A事業者を選ぶかによって、その結果に大きな違いが出てきます。

M&Aを急いだり、いたずらに費用を削減したために、不本意な事業者に依頼してしまい失敗したり、満足できない結果に終わったりすることもあります。

M&A事業者を選定する際には、多少費用はかかったとしても、経験豊富で幅広いネットワークを持ち合った信頼のおける事業者と、良好な関係を築き納得した結果が得られるようにしたいものです。